ただただ忙しく過ぎていく社会人生活に、漠然とした焦燥感を覚え、昨年秋に一念発起して退職しました。
そして半年間、寝る間を惜しんでリゾートホテルの住み込みバイトで貯金し、2019年6月1日、関空から出発。
目的は、これまでの人生で知らなかったことを見聞きすること。世界見聞家・たーまんの誕生です!
カタコトの英語と予算約100万円での旅はYouTubeでも配信中ですが、映像に入れられなかったことを
こちらのブログで紹介していきます。たーまんの珍道中、応援よろしくお願いします!
【アンビリーバボー!!日常では考えられない出来事!!!!】
トマティーナで出会った「あこちゃん」と共にモロッコに滞在中。
これから“青の街”として有名な「シャウエン」へと移動し、別の旅人「なっちゃん」と合流する予定だ!
しかし長距離バスに乗り込む前に、今日はなんとも衝撃的なスケジュールが待ち受けている!!
ーー遡ることあこちゃんとの合流当日ーー
あこちゃん「悪いんだけど、シャウエン行くまでに予防接種と買い物したいんだよね」
たーまん「良いよ、買い物って何買うの?」
あこちゃん「シャウエン行く用に新しい服欲しいんだよね」
新しい服!?
え、新しい服!?
軽装至上主義的なところのあるバックパッカー界において(そんな界はあるのか)荷物、それもかさばる服を増やすというのは暴挙!!
しかも最近まで超軽装で旅するパパさんと一緒にいた僕にとってそれは予想外過ぎる発想であった!!
たーまん「え、服破れたの?」
あこちゃん「破れたって…いや…折角シャウエン行くなら綺麗な服が良いじゃん」
分かってるよ!!
俺の方がちょっと変なこと言ってるのは分かってるよ!!!
でもあこちゃんさ、君のデカい荷物それもうパンッパンやん!!!
そもそも入るんか!?
パパさんなんかTシャツ2枚しか持ってなかったよ!?
………ということがあり、今日は昼過ぎに乗る長距離バスの前に買い物へ行くことが決まったのである。
これまでの僕の旅ではあり得なかった行動だが、確かに一生の思い出になる写真に綺麗な服で写りたいと思うのは当然の価値観だ。
そもそも僕は本当に軽装至上主義なのか…?
そこで旅の最大のお供、というかなくてはならない相棒、というかもはやそばにいて下さいお願いします神様、的な存在である「Googleマップ」で見つけた綺麗そうなショッピングモールの名前は「モロッコモール」。
直球のネーミングセンスのことはひとまず置いといて、けっこう離れた場所にある。
当然だろう。いくら発展しているカサブランカといえど、ここはアフリカなのだ。
そうぽんぽんと綺麗なショッピングモールがあられちゃ困る。
あこちゃん「ウーバータクシー使えるね、使う?」
たーまん「え、ウーバー!?」
マジで!?
使ったことねえよそんなもん!!!
たーまん「いやタクシーは高いでしょ!」
あこちゃん「だってこれ、乗っても200円しないよ?」
たーまん「確かに…けど今まで乗ったことなかったわ」
あこちゃん「女1人旅だと安全をお金で買うよ〜ていうか、歩きじゃ無理でしょ」
確かに…しかも買えるのは安全だけじゃない。
昼過ぎに乗るバスに間に合うのも、このショッピングモールへ行くのも、両方取ろうと思うと車を使わないと時間が厳しい。
めちゃくちゃ合理的な判断である。
ということで、僕らはウーバータクシーに乗って「モロッコモール」に到着したのだが…
なんとなく来たこの「モロッコモール」は、なんとアフリカ最大のショッピングモールだったのだ!!!
イギリスの資本がガッツリ入った超デカくて綺麗な建物!!
隣にある屋台と比較にならないスケールで、確実にこの施設だけ別物だということが一目でわかる!!
建物のど真ん中には大きな水槽まであり、魚が泳ぎ回ってるではないか!!!
え、ららぽーと?
と思うほどの先進っぷりだ。
あこちゃん「え、めっちゃ綺麗じゃん!!!」
たーまん「すごいね!!こんなんマジ1日見てまわりたいわ!!!」
ショッピングが特別好きという訳じゃなかったが、久しぶりのショッピングモールにテンションが上がった我々はこの後はしゃぎ倒したのだけれど…
この時僕が感じていたのは別のこと…
日本人バックパッカーに当然のように流れているDNAに「貴重なお金を旅継続の資金に回すため、極限の節制をする」というのがある。
だからこそみんな移動手段は徒歩だったりして、その為にも荷物は軽装になっていく。
そして軽装を維持するために必要最低限の物しか買わなかったりする。
そのことにはもちろん理由があるし、それが「旅の基本スタイル」として扱われるのも納得できる。
しかし僕にとってはどうだろうか?
そうして続ける旅は僕にとって価値があるのだろうか?
まさかアフリカ版ららぽーとに来てはしゃぐことになるとは思わなかったが、今の僕は楽しんでいるし、これまで知らなかったアフリカの様子を知ることができた。
あこちゃんがいなければ知らなかったことだろう。
そろそろ僕も、自分にとっての旅の価値に気づき始める時が来た。
これからのあこちゃん・なっちゃんとの旅を経て、かなり剥がれてきていた僕の中の「バックパッカー像」は更に剥がれていくことになる。
これまで知らなかった刺激を目の当たりにして、自分自身に気づいていく。
必要なのは全てを受け入れる柔軟な心と、全てを楽しむ度量だろう。
僕の旅はまだまだ続く。
つづく