たーまん世界を歩く

ただただ忙しく過ぎていく社会人生活に、漠然とした焦燥感を覚え、昨年秋に一念発起して退職しました。
そして半年間、寝る間を惜しんでリゾートホテルの住み込みバイトで貯金し、2019年6月1日、関空から出発。
目的は、これまでの人生で知らなかったことを見聞きすること。世界見聞家・たーまんの誕生です!
カタコトの英語と予算約100万円での旅はYouTubeでも配信中ですが、映像に入れられなかったことを
こちらのブログで紹介していきます。たーまんの珍道中、応援よろしくお願いします!

Vol.36

タイ⑥

【カオサンロード!!路地裏で生き続ける伝統技術!!!!】

予防接種を済ませた僕の次の目的はカオサンロードだ。
カオサンロードはバックパッカーの聖地と言われる場所で、世界各地からあらゆるバックパッカーが集まっているらしい。

何故そこにそれだけの人が集まるのかは謎でしかないが、とにかく行ってみてどんな場所か体験してみよう!

タイの蒸し暑さがとにかく身体に合わない僕は既に全身の毛穴からやる気成分が汗と共に流れ出てしまっていたが、なんとか長距離バスを予約してカオサンロードに向かう準備をした。

バスまでの待ち時間は例のセントラルワールドで待つことに!
金もない旅行者がこんなところに来ても特にすることはないのだが…
とにかく涼しいので、何はともあれここに来てしまう。

日本のショッピングセンターと違って驚いたのは、出入り口で常に荷物チェックがあることだ。
それも空港にあるような金属探知機ゲートで!
タイの治安の悪さ…というより、日本の治安の良さに気づいた瞬間であった。

そんなショッピングモール観察を終えた後は長距離バスに乗り、揺られること数時間。
カオサンロードに到着した!

ここがカオサンロード…!!
とにかく人と物と店で溢れている!
昼間はただ雑多な街、という印象だが、夜になるとかなり雰囲気が変わる!
屋台も増え、飲食店は道の真ん中にまでテーブルと椅子を広げ、食べ歩きする人、酒を飲む人、何かを売っている人、とてつもない人口密度だ!!!

だが、もちろん人口密度だけではない!
スナックを売っている屋台の隣では虫やサソリの炒め物、ワニの丸焼き…
想像する東南アジアの独創料理がそこかしこに並んでいる!!!

一通り街を練り歩き、「金のない国の新宿って感じやな…」と感想を抱いた僕は、目についたチャーハン屋?のプラスチックテーブルに座ってみた。
テーブルに置かれたコップに入ってる謎の調味料たちもかなり気になるが、とにかく注文を終えた。

さて……。
何もここに観光をしに来ただけではない。
カオサンロードに来た大きな目的の1つは“国際学生証”の偽造だ。

というのも、以前は普通にお店として軒を連ねていたらしい偽造ID屋は、当時カオサンロードの名物ともいえるものだったらしい。

いや偽造ID屋が名物ってどういうこと!?というツッコミは必要だが、現在は法律が変わり偽造ID屋は非合法に。カオサンロードでも一斉摘発が進んだそうだ。

当時のクオリティを受け継ぐ店は少なくなったものの、現在も見えないところでその商売は続いているとか…

学生証くらいならどこかで使える機会があるかもしれないし、折角来たのだから作りたい。

出来上がったチャーハンを食べながら辺りを見渡していると…
道の向こうの屋台のそばにいるいる!!いかにもちょっと悪いこと知ってます風の地元の奴ら!!
こいつらの雰囲気だけは万国共通やな!!

今、別に大した金額の金は持ってない。
最悪殴られるくらいだろう。
勇気を持って話しかけてみた。

たーまん「ここら辺の人?ちょっと聞きたいことあるんやけど…」
怪しい奴「ん?」
たーまん「フェイクIDを作れる店知ってる?学生証が欲しくて」
怪しい奴「知ってるよ。そこの屋台で飯食ってんのか?連れてきてやるから待ってろ」
たーまん「ありがとう!」

やっぱり知ってた!
ていうか連れて来てくれるって優しいな!!
そこからチャーハン屋のベンチで座ること数分…別の怪しげな男が近づいて来た。

怪しげな男「フェイクIDが欲しい日本人だな?こっちに来てくれ」

連れ立って路地裏へと入る…結構怖いぞ…

連れてこられた路地裏では椅子に座ったおっさんがファイルを持って待っていた。
屋根もない。ただ椅子があるだけだ。

おっさん「証明写真は持ってるのか?準備いいな。どれが欲しいんだ?」

ファイルを見せられると…
そこには世界各国の身分証が並んでいた!!!
分かるものでは国際免許証に就労ビザ、パスポートまである!

おっさん「パスポートは俺じゃ作れねぇ。欲しいなら別の店を紹介するよ」

これは凄い…!
どうやらかなり古い形式のものだが、国際学生証もリストの中に並んでいた。

たーまん「そしたら、これで。」
おっさん「オーケー。作るから金持って戻ってきな。」

その後は自分の名前や生年月日などを紙に書いて渡した。
一旦宿へと帰り、確か3千円しないくらいだったか?のお金を用意する。
少し怖かったので、念のため他のお金とスマホなど持ち物を全て宿に置いて指定の場所で待っていると、仲介役の男が戻ってきた。

怪しげな男「ほらよ」

裸のまま渡されたのは紛れもなく国際学生証!
いや、まぁ本物を見たことすらないのだけれど。

僕も用意したお金を渡して商売成立。
かくして僕は国際学生証を手に入れた!

おおおお…!
おそらくクオリティはかなり低いのだと思うが、どこか観光地に行った際これが役に立つかもしれない。
タイに来た目的を1つ果たした夜であった。

つづく