ただただ忙しく過ぎていく社会人生活に、漠然とした焦燥感を覚え、昨年秋に一念発起して退職しました。
そして半年間、寝る間を惜しんでリゾートホテルの住み込みバイトで貯金し、2019年6月1日、関空から出発。
目的は、これまでの人生で知らなかったことを見聞きすること。世界見聞家・たーまんの誕生です!
カタコトの英語と予算約100万円での旅はYouTubeでも配信中ですが、映像に入れられなかったことを
こちらのブログで紹介していきます。たーまんの珍道中、応援よろしくお願いします!
【自分との戦い!!アスファルトからジャングルまでを歩き抜く!!!!】
重い荷物を背負って直射日光の中を歩き続けること数十分。
時間にするとそんなに長くはないけれど、方向は正しいのかどれだけ時間がかかるのか、全く分からない状態での数十分はもう自分との戦いでしかない!
何度も心折れて道に座りかけたけども、よく考えたら折れたところで泊まる場所もなければ人もいないしどうにもならないのでとにかく歩き続けた。
とはいえ(車が通ったら頼んで乗せてもらおう!)と心に決めてはいた。
が、結局最後まで心に決めたまま歩き通すことになった。
いやいや車1台も通らんってこの道なんの為にあんねん!!
ていうかそもそも人住んでんの!?
とにかくそうして汗だくになりながらも歩き続たところ、広めの河が流れてボロボロのつり橋がかかっている場所に到着!!!!
おそらく入り口だろう!
(勝手に入っちゃって良いのかな…?)
橋の先に警備室のような小屋があるので、渡って覗き込んでみるも中には誰もいない。
…いやこの小屋設置する意味ある!?
仕方なくそのまま進んでいくと…
見えてきたのはひらけた敷地といくつかの建物!!
ジャングルの中とはいえ、歩く場所も木の板で整備されてる!よかったーー!!辿り着いてた!!
受付所に行って尋ねてみるとクレジットカードも無事使えるそうだ!助かった…
タイに向かう予定を考えると、僕がこのジャングルにいられる期間は3泊4日!
今までの安宿と比べると確かに高かったが、国立公園内のドミトリーを予約した。
グヌン・ムルのジャングルはガイドなしで行ける比較的安全な場所と、現地のツアーガイドと一緒でなければ入れない場所とに分かれているらしい。
ツアーはあまり好きではないけども、参加しないと行けないというなら仕方ない…
明日に短めのツアーに2回、3日目の最終日に丸一日かけて大きな洞窟やジャングルの滝を見に行くツアーの参加予約も済ませておいた!
ドミトリーに入ってみると、広い空間にたくさんのシングルベッドが並んでいる。
狭い部屋に二段ベッドを押し込むことがもはや常識となっている街中のドミトリーよりは広々としているが、その代わりプライバシー空間は皆無だ。
着替えも何もかも皆同じ空間で行うらしい。
3日間しかいられないので、初日の今日もガイドなしで行ける場所に行ってみたかったが、時刻はすっかり夕方前になってしまった。
そういえばご飯も食べてない。
旅に出る前、登山の楽しさを教えてくれた上司が
「夕方の山は危険だ。中が暗くなるのは想像以上に早いから、登山計画を立てる時は夕方には山林ゾーンを抜けるようにしろ。」
とよく言っていた。
(となると、この時間から山どころかジャングルを往復するのは危険すぎる…)
(明日以降参加するツアーの為にも、初日は大人しく休憩しておくか…)
そう考えて荷物を整理していたのだが…
気付いた時には服を着替えてサンダルからスニーカーに履き替えていた。
いや折角やしちょっとくらい良いやん!!!
受付で貰ったジャングルのマップによると、そこまで遠くない場所に池があるらしいので、無謀にもジャングルに突入してみた!!
宿から暫くの間は整備された道が続く…おそらくまだまだ手前なのだろうが、既に自然の豊かさが半端ない!
植物といわれて僕がなんとなく想像するのは、いわゆる街路樹に植わってるような木だ。
ちょっと変わった植物というと、モミジとかイチョウは葉っぱの形違うよなぁ。
というくらいのイメージで、種類を見分けられるというと結構専門的な人な気がするが…
このジャングルに存在する植物は個性がものすごい!!
同じ環境で育ってるはずなのに1種類ずつ形が違いすぎる!
葉脈が異常に多い葉っぱや、いや茎部分よりトゲの方が多いやん!とツッコミたくなるほどトゲトゲの植物!よく分からん粒ができてる植物!(種なの?なんなの?)
木の幹はさすがに丸いかと思えば、一時期流行ったハンドスピナーみたいな形をしてたりする。
“ジャングルは植物の宝庫”って、植物が多いだけじゃなく植物の種類と個性が多様って意味か!!!
ジャングルってすげぇ!!
と、ジャングルのすごさに感動しながら進んでいると、気づけば道の舗装もなくなり完全な山道、いやジャングル道へと変わっていた。
更にはどんどん暗くなり始める始末…
(日が沈んできてるのか…池ってあとどれくらいで着くんやろ?
こんだけ暗いともう引き返した方が絶対良いな…)
さっきの上司に今の状況を話したら絶対「すぐ引き返せ!」って言われるんやろな…と考えながらも、とにかく進み続けてみる!!
暗くなり始めたジャングルで一人、けもの道みたいな道歩き続けんの怖すぎ!!!
頼むから早く着いてくれ!!
と願っていると、前に男女二人組のカップルがいるのが見えた!!
すがるような気持ちで追いかけて話しかけると、2人はジャングルについてめちゃくちゃ詳しい!
まぁ、単語が難しくて半分くらい理解できてなかったと思うけど。
「これは木の枝じゃなくて擬態したヘビだよ」
たーまん「え、ホンマや!!この暗い中よく見つけられるね!」
「まぁ、慣れてるからね。毒はないし大人しいから触ってごらん。」
たーまん「慣れてるって植物学者なの?登山家?」
「いや、ジャングル出身なんだ」
たーまん「え、ジャングル出身ってなに!?」
そんな「大阪出身やで」くらいのテンションで言われても!!
聞くところによると、彼らはマレーシアにある別のジャングルの出身で、普段はクアラルンプールに住んでいるらしい。
ジャングルを歩くのもめちゃくちゃ早いし、暗い中でも色んなものが見えている!
めちゃくちゃ心強い!!
「けどそろそろ暗くなるから、池だけ見て帰ろうか」
彼らについて結構なスピードでジャングルを歩きぬけ、やっと池に到着することができた!!
僕も登山をするしどちらかというとアウトドア派だけども、結構必死で彼らを追いかけていたと思う。
帰り道もなかなか暗かったが、彼らのおかげで無事に帰ることができた…
今後上司の助言を思い出した時には大人しく従おう…
運動神経が良いとか体力があるとか、そんな人たちはたくさんいるけれど、そういうレベルじゃない本能的な部分の強さを肌で感じる出会いだった。
そう思うと都会での日常生活において、本能に従って行動することってあんまりないのかもしれないなぁ…
つづく