ただただ忙しく過ぎていく社会人生活に、漠然とした焦燥感を覚え、昨年秋に一念発起して退職しました。
そして半年間、寝る間を惜しんでリゾートホテルの住み込みバイトで貯金し、2019年6月1日、関空から出発。
目的は、これまでの人生で知らなかったことを見聞きすること。世界見聞家・たーまんの誕生です!
カタコトの英語と予算約100万円での旅はYouTubeでも配信中ですが、映像に入れられなかったことを
こちらのブログで紹介していきます。たーまんの珍道中、応援よろしくお願いします!
【とにかく好きが一番強い!!!!】
戦友達に残念がられたものの、また会うことを約束してギリ島から出発することに!
レセプションスタッフに言われて朝からビーチへ向かい、来る時には乗れなかった高速ボートのチケットを購入した!
これからこの高速ボートで一旦バリ島に戻り、長距離バスに乗ってインドネシア本土を目指す予定だ。
途上国に胸焼け…というと失礼だが、もうヨーロッパくらいまで行ってしまいたい気分ではあるものの、今後はインドネシアを抜けてマレーシアに入り、アジア→中東→ヨーロッパ→アフリカを陸路で進むつもりである!
憧れの高速ボートに乗り込む。
一旦がっつり海へ入ってからボートに乗るので、乗客全員膝から下はびしょ濡れである。
来たときには8時間かかった道のり、いや海のりを2時間ほどでぶっ飛ばす!
このボートはギリ島の観光業にとってめちゃくちゃ大事!
やっぱこうしてガーッと進めるのは最高やね!
と思いながらバリ島の港へ戻り、バイクタクシーで長距離バスの停留所へと運んでもらった!
待ってろインドネシア!意気揚々とチケットを購入!
チケット売り場のスタッフによると、次のバスまでの待ち時間は……
5時間。
いや結局待つんかよ!!!
5時間待ちってディズニーランドでも聞いたことないわ!!
しかも超郊外にあるこのバス停の周りには何もなく、無駄に広い敷地には待合所もない。
ベンチに座り、ガチのマジでただ5時間待つのだ。
と、つらつら嫌味を書いているが、この待ち時間にも慣れてきている自分がいる。
なんならちょっと「あぁ、まぁ5時間ならいけるか」と思い始めてる。
慣れとは恐ろしいものだ。
インドネシア本土に行って何をしようか。
“とにかくマイナーな所に行きたい。”という謎の理由で、インドネシアに2つある火山の内、有名でない方の「プロボリンゴ火山」へと向かうことにした。
火山どんだけ好きやねん!
という感じだけれど、火山って良いよね。
バス停のベンチには僕の他に、オーストラリアでワーホリをしていたというスペイン人の女の子2人と、何回聞いても名前が聞き取れずボブと呼ぶことになった男がいた。
ボブは大事そうにビニール袋に入れられた(ケースではない)大きいギターを持っていた。
たーまん「ギター弾くの?」
ボブ「前から憧れてて、つい最近買ったんだ。これから練習する!」
たーまん「おおー!どんな練習してんの」
ボブ「いや練習の仕方が分からないんだ」
たーまん「え!?」
いやよく買ったなお前!!!
すげえよ!!
僕はオーストラリアで教えてもらったコード表の画像を見ながら、たどたどしくもスタンドバイミーを弾いてみた。
ボブ「おおおお!!!すげえ!!その画像くれ!!!」
それからボブのスタンドバイミーの練習が始まった!!
こっちが会話のネタもなくなり、うなだれて座っている間も、ボブは頑張って練習していた。
6時間経って外がすっかり暗くなり(いや1時間延びてるやん!)やっとバスが到着した時もまだ練習していた。
ボブ…お前すげぇよ…
こういう奴がホンマに上手くなるんやろな…
僕はボブを尊敬し始めていた。
買ったもののずっと弾けなかったギターを初めて弾けたのだ。
それは嬉しいだろうが、こんなに練習できるだろうか?
そもそも何も分からないのにギターを買おうと思うその素直さが凄い!
まぁ、もしかすると今頃は全く練習してなかったりするかもしれないが、それでもボブならきっと別に興味あるものを見つけてるだろう!
自分がこれだ!と思えるものと出会い、全力で情熱を燃やせることを羨ましく思った。
そんなボブの練習は……
バスの中でも続いた。
ボブ「when the night~♪」
たーまん「いやうるせぇよ!!!」
つづく