たーまん世界を歩く

ただただ忙しく過ぎていく社会人生活に、漠然とした焦燥感を覚え、昨年秋に一念発起して退職しました。
そして半年間、寝る間を惜しんでリゾートホテルの住み込みバイトで貯金し、2019年6月1日、関空から出発。
目的は、これまでの人生で知らなかったことを見聞きすること。世界見聞家・たーまんの誕生です!
カタコトの英語と予算約100万円での旅はYouTubeでも配信中ですが、映像に入れられなかったことを
こちらのブログで紹介していきます。たーまんの珍道中、応援よろしくお願いします!

Vol.107

イタリア ヴェネツィア編

【到着!!水の都ヴェネツィア!!!!】

ドイツのミュンヘンから電車で7時間。イタリア ヴェネツィアに到着したのは夕方だった。
駅から出るとすぐそこはもうヴェネツィア!!

どでかい水路に船が往来し、大変賑わっている。

たーまん(これがヴェネツィアかぁ…!!よく見るやつだ…!!)

あまりに有名過ぎる街ではあるが、ヴェネツィアは小さな島々の上に築かれた水上都市だ。
かつてはただの孤島であったものの、1846年にイタリア本土との間に鉄道が敷かれたことで開発が活発化。
後に自動車用の橋も架けられたので移動や荷物の運び込みなどは簡単にできるものの、現在も街での自動車・自転車の使用は禁止されており、主な交通手段は昔からある手漕ぎボート「ゴンドラ」などの船である。

近年地球温暖化の影響もあって海面が上昇し、水没の危機に瀕している街でもある。

到着した時間はもう夕方。
座って運河を眺めている人や、外で早めのディナーを食べている人がたくさん!!
めちゃくちゃ気持ち良さそうじゃないか…

僕も早く荷物を下ろして観光をしたい。早速電車内で予約した宿へと向かった。

街の中心部へと向かうたくさんの人の波に逆らいながら宿に向かっていると、街を歩いているだけで面白い!

水上で生活するような建物というと、日本人の感覚だと舟屋のようなものを作りがちな気がする。
世界的に見ても雨季があって住んでいる地域が水没するような街は、木造建築の高床式になっていることが多い。
つまり水があることを前提とした、水面と一体化するような建物だ。

しかしこの街に建っているのは石造りの、がっしりした普通の建物なのである!
なんなら教会とか結構豪華!
道路と車の代わりに運河と船がある、思いっきり普通の街そのものが運河のギリギリにまで作られている。
玄関らしき扉が運河沿いに作られている家もあり、小型の船をそこに停めて人が入っていたりもしたので、本当に運河がそのまま道の代わりなのだろう。

普通の街とはいえ、そこはヨーロッパなので歴史が古い。
かなり古い建物が、そのままこの地に建ち続けているようだ。

たーまん(めちゃくちゃ楽しそう…ていうかこんな街住んでみたい…)

そんなことを思いつつ宿に到着。
住んでる気持ちになって泊まることにしよう。

宿はいつもの格安ドミトリーだがそこそこ広い。
しかしお客は我々の部屋にいる数人だけらしく、かなり空いているようだ。

たーまん「めっちゃ空いてるね」
オーナー「そろそろ旅行シーズンが終わるんだ」

たーまん「街にめちゃくちゃ人がいたけど、これでもシーズン終盤なんだね」
オーナー「実は近くでレストランもやってるんだけど人が来ないんだよ」

オーナー「ディナーの店を決めてないなら、うちに来てくれないか?安くするよ」
たーまん「いいね!安くしてくれるなら行くよ!」

確かにただ観光で来るだけなら、こんな街の端っこになかなか人は来ないだろうなぁ…
僕は街に住んでます感があって、この場所は気に入ってるけど。

オーナーに連れられレストランに向かうと、こちらはそこそこ賑わっていた!
他のレストランと同じく運河沿いにテーブルが並べられていて、景色も良さそうだ!

たーまん「すごい良さそうな店じゃん!」
オーナー「そうだろ!?料理も美味いぞ!腹いっぱい食ってくれ!」

そもそも外で食べる料理が何より好きな僕は、喜んでパスタを注文することにした。
初めて本場イタリアで食べるパスタだ!
味もとっても美味しい!

オーナー「日本の友達にも宣伝してくれよ〜!」
たーまん「オッケー!」

なんて言ってたけど店の名前も忘れちゃったよ…ごめん…

オーナーは宿に戻り、食べ終わった僕にスタッフさんが伝票をくれると、金額は30%オフになっていた。
いや安くし過ぎじゃないか!?
10%とかで全然嬉しいのに!!

宿も地域最安値だし…経営苦しいってそもそもそういうとこじゃないの!?
なんて思いつつ、ありがたく割引価格を支払ったのであった。

ご飯を食べ終わり、夜のヴェネツィアに繰り出す。
沢山の屋台が並んでいるが、お腹いっぱいの僕の目に入るのは沢山のスイーツたち!
どれもこれも美味しそうだ。

他にも店では変な仮面が売られている。
これは年に1回行われる「ヴェネツィア・カーニバル」という仮面のお祭りで使用されるものだそうだ。

そういえばアフリカ旅で一緒だったしゅんちゃんは「テンション上がってヴェネツィアで買っちゃいました」と言って謎の白い仮面をリュックにぶら下げていた…これのことか…

どうテンションが上がればこの仮面を買おうと思えるのかは分からないが、とにかくヴェネツィアの思い出が欲しかったのかもしれない。

ヴェネツィアには変な仮面意外にも、有名なヴェネツィアングラスというガラス製品がある!
ヴェネツィアングラスはガラスの質というより技術がものすごいらしい。
地方の特産工芸品みたいなものだろうか。

夜の街で照明を浴び、キラキラ光るヴェネツィアングラスのショーウィンドウはとても綺麗だった。

日本への家族のお土産はこれを買って行こう…
そんなことを思いつつ店を巡る。
夜の散歩がこんな楽しい街ってあるか!?

夜風に吹かれつつ、沢山ある橋を越えつつ、街を歩き、最終的に運河のほとりに座り込んだ。
観光地の外れのこんな暗い場所に一人で座ってるなんて危険だが、まぁ盗られるものなど何もない。

気持ち良く風に吹かれていた僕はテンションが上がり、次第に歌を口ずさみ始めた。

いや、口ずさんだ訳ではない。
熱唱し始めたのである。

世界的おしゃれタウンであるヴェネツィアの運河に僕の歌声が響き渡っている。

まぁ、こんな街の外れで気にする奴などいやしない。
もしかしたら運河の向こうのレストランのお客さんには軽く聞こえてるかもしれないけど…
まぁまぁ、ちょっとくらい許してもらおう。

その後も熱唱し続ける。
アフリカ旅でこの曲よく聴いたな〜。そう思いつつふと横を見ると…

ごりっごりにレストランのテラス席がある!!
しかもちょっとお高い感じのやつ!!

めちゃくちゃ目の前で超見られてる!!!!

これは許してもらえんやろ!!!!

どこかの誰かたちの高級ヴェネツィアおしゃれディナーに水を差しまくった僕は、そそくさと宿に帰ったのであった。

つづく