たーまん世界を歩く

ただただ忙しく過ぎていく社会人生活に、漠然とした焦燥感を覚え、昨年秋に一念発起して退職しました。
そして半年間、寝る間を惜しんでリゾートホテルの住み込みバイトで貯金し、2019年6月1日、関空から出発。
目的は、これまでの人生で知らなかったことを見聞きすること。世界見聞家・たーまんの誕生です!
カタコトの英語と予算約100万円での旅はYouTubeでも配信中ですが、映像に入れられなかったことを
こちらのブログで紹介していきます。たーまんの珍道中、応援よろしくお願いします!

Vol.2

バヌアツ編 ①

たーまん、バヌアツ入国とともに事務所へ連行される!

僕はどうやら空港に好かれるらしい。
この日の空港での予期せぬ滞在時間は3時間。

そもそもの原因としては、僕がバヌアツ出国のチケットを取ってなかったこと。
大荷物でチケットも持ってないくせに、まだそこそこ身なりが綺麗な僕は怪しさ満点であった。

「出国チケットはどうした?」
「まだ取ってない。完璧な火山を見れるまで粘りたいから。」
「オーケー、事務所に来い。」

連行されるまでの展開は早かった。

「まず、荷物をチェックする。」
机に大きなリュックが置かれた。中を開けると大量の荷物。

「あぁー……うむ。このぶら下がってるスニーカーを没収する。」

おいお前!!!!
それ全部チェックするん面倒くさかっただけやろ!!

「スニーカーのどこが危険なんですか⁉︎」
「泥が付いているからだ。バイオセキュリティセンターで洗浄する。」
「…………」

いや正直な話、おたくの国、泥がどうとかいうレベルとちゃう汚さですやん。
国民性とバイオセキュリティって言葉、全くマッチしてませんて。

「お前がチケットを取るまでパスポートは返せない。さぁ、チケットカウンターに行くぞ。」
「待ってください、オンラインで安いチケットを探したいです。iPhoneで検索させてください。」

空港のWi-Fiに接続するも20分で切れる。しかも超遅い!!!!
何度もトライしていると、ついにWi-Fiが使えなくなった。

「Wi-Fiが使えません……」
「仕方ない、ジムしかないか……。付いてこい。」

ジム……?
一体なんやそれは!?
強いWi-Fiがある施設?
もしくはパソコンがあるとか??

空港職員はしきりに電話をかけ始める。かなりビビりながら後をついて行くと……。

ポケットWi-Fi持ったジムさん登場。

えええええええええ!
人ですか!?

しかもジムさん、割と嫌そう。
職員さんが結構頼んでくれてる。
そして職員さんの熱意に負け、なんとか空港内の携帯会社で働いてるジムさんが個人的なWi-Fiを貸してくれることになった。

が、超遅くて全然予約できない。
予約できたと思ったらやり直しとかで超長い。

どれだけ時間経ったやろうか……。
紆余曲折の末、ついに予約が完了した!!!!!!

「よっしゃあできた!!」
「よくやった!!」
「いいぞ日本人!!」

3人でハイタッチして喜ぶ!!
隣でずっと待っててくれた!超良い人たちや!!

「次来るときは、ちゃんとチケット取ってから来いよ」
「わかりました、すみません……。ジムさんもありがとうございます!」
「気にするな、いつでも言ってくれ!」

「はは、ありがとうございます!
そしたらパスポート返してもらえますか?
僕そろそろ行かないと!」
「………………」
「えっ」

職員さんは僕のパスポートをなくしていた。

事務所に戻ったり、入国審査場へ行ったり、いろいろした挙句、違う人が持ってた僕のパスポートは無事に返ってきた。

それでも最後に笑って握手されると憎めない。
むしろ、いつの間にか好きになっていた。

たーまん