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anoano

Illust.:やましたともこ
Write:三上いくこ

「あの店のあの一品!」「あの映画のあのシーン☆」「あの場所のあの建物」など、今、筆者・三上いくこが妙に心惹かれる“anoano”に、奇才やましたともこのイラストを添えて徹底解剖!? あくまで個人的見解なので、あしからず……。

●バックナンバー

 

第6回 あの「パティシエ・H.スミノ」の、あの「塩サブレ“海”」

昨年あたりから、塩スイーツがブレイクしている。日本には、赤穂の伝統菓子・塩味饅頭などがあって、塩風味のおやつに違和感はなかったが、洋菓子への展開はなかなか斬新だったように思う。キャラメルにチョコ、ロールケーキやアイスクリームなど、すでにラインナップは出揃っている感があるが、まだまだしばらく塩風味の洋菓子がアレコレ出てきそうな勢いだ。

が、このブームの数年前から、京都には塩スイーツの名品があった。それが、パティシエ・H.スミノの『塩サブレ“海”』。

しっかりとバターの風味を効かせつつ、うっすら塩味が効いた甘さ控えめのサブレの上に、存在感のある塩の結晶が数粒。フランスが誇る無添加海水塩・ゲラントの塩だ。ネット調べによると、フランスでは「太陽と風が作り出した芸術」と呼ばれているそうで、ミネラル分が多い海水から作られた塩ならではの旨みやコクや甘みがあり、なんともふくよかな味わいである。

何もなくても十分すぎるほど上質なサブレに、この塩がアクセントとして加わると、もう無敵の洋菓子と言ってもよいのではないだろうか。1枚だけのつもりが、もう1枚、あと1枚だけ……となり、15枚ほど入ったパックは結構なスピードで消え失せる。

H.スミノの塩サブレは、“海”とともに“紫野”というバージョンもある。こちらは白味噌を練り込んだという生地に、H.スミノ地元の名産品・大徳寺納豆が一粒。塩というより、また白味噌というより、たった1粒で絶大な存在感を放つ大徳寺納豆の豆味噌っぽい風味のほうが強いが、こちらもバターとの相性がよく、次々と手が伸びてしまう。

大人が楽しめるスイーツとしては、この塩サブレの右に出るものはないかもしれない。と思ったが、もう1つあった! これはまた、次回に……。

 

2009年8月27日

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