人生最期の一食に食べたいもの……。年齢とともに好みも変わるので、最期の一食を決めるのはなかなか難しい。子供の頃なら、一番の好物だった「母親メイドのすき焼き」を選んだだろうし、モノの価値がわかってくる高校ぐらいから数年前までは「カニ」と思っていた。が、すでに母親は冥土へ行ってしまったので母親メイドのすき焼きは無理、冬に死ぬとは限らないのでカニも手に入らないかもしれない。
となると、買ってくれば済み、なおかつ年中手に入るものになってくる。そういう前提で選ぶと、まず一番最初に思い浮かぶのが、大阪・天五にあるネパール料理の有名店・カンティプールの「チキンチリ」だ。
ここのチキンチリは、鶏のモモ肉(多分)と3色パプリカ、玉ねぎをチリソースで炒めた一品。豆板醤をベースにした中華のチリソースとは違い、スパイスと唐辛子をガッツリ炒めて作られたと思われるソースがしっかりと絡みついている。夏場に食べるとハンドタオルが絞れるほどに汗をかく辛さだが、野菜の甘みや鶏肉の旨みが加わって、驚くほど味に深みがある。
カンティプールはナンのおいしさに定評があるが、ライスの炊き具合もバツグンなので、私はチキンチリを食べる時には必ずライスをオーダーする。辛さが多少マイルドになり、どんどん後を引くことになる。ただ、ライスと一緒に食べたところでやはりそこそこ辛いので、もし本当に最期の一食をチキンチリにしたら、驚いて息を吹き返す可能性もありそうだ。となると、最期の一食にはならないので、別のものを考えておいたほうが良いかもしれない……。
ちなみに、夜ならいつでもチキンチリをオーダーできるが、お昼でも一定周期で炒め物ランチに登場するので、うまく巡り合わせたらぜひチャレンジしてほしい。
2009年3月19日 |