2008年9月上旬現在、FMラジオで激しく流れているSpontania feat.JUJUの「君のすべて」。昨年メジャーデビューしたSpontaniaというユニットが、知る人ぞ知る女性シンガー・JUJUをフィーチャーした曲らしい。とにかく、お互いにすごく好きなのにうまく伝えられなかったり、空回りしてケンカになったりするもどかしい感じが歌詞だけでなくメロディからも伝わってきて、ひじょうに切なく甘酸っぱくモヤモヤしてしまう。このメロディラインが私のツボに見事ハマり、流れるたびに「あっ 」と思って聴いていたのだが、あるとき気づいてしまった。
♪いつだって本当は ずっと I wanna say I love you
でも戸惑うばかりで 過ぎてゆくね 時間だけ
このサビラストの「♪じーかんーだけ~」のあとに、こっそり「♪んあ~」という合いの手が入るのである。この合いの手が絶妙の気持ちよいタイミングで、毎回サビのたびに安定感のある「♪んあ~」が繰り広げられるのだが、悲しいことにものすごく恥ずかしい……。というか、何か無性にエロいのだ。それに引っかかり始めてからというもの、あの曲が流れるたびについ身構え、「♪んあ~」ごとに一人頬を赤らめるようになってしまった。
そういえば思春期の頃、John Lennonの名作にして遺作“Double Fantasy”を大音量で聴きまくっていたときにも同じようなことがあった。2曲目の「Kiss Kiss Kiss」冒頭で、Yoko Onoの「抱いて、抱いてよ。ねぇ……」というフレーズが入るのだが、もうこの恥ずかしさったら尋常ではない。リモコンのない時代なので慌ててステレオに駆け寄って、ボリュームを限りなくゼロに近く落とし、部屋の入り口付近に家族が潜んでいないか確かめたものだった。が、前曲からの大音量の流れで毎回のように「抱いてよ」あたりまでがシャウトされるため、もう面倒くさくなってヘッドフォンで聴くようになった。そのせいで(?)、私の耳はいまだにちょっと難聴っぽい。
さらに、「君のすべてに」について、もう一つ引っかかることがある。ユニット名である。Ne-Yoの「Do you feat.Utada」のように、両方とも有名だと「おぉ!」と反応もするが、そもそも、Spontaniaが誰かもわからず、誇らしげフィーチャーされているJUJUもわからない。知識のない私が悪いだけなのだが、知らない人が知らない誰かをフィーチャーしても、正直ピンとこない。
こういうのって、「友達のお兄ちゃんの彼女のいとこが笑福亭智之介やねん」みたいな感じで、ひじょうにリアクションに困る。最終着地点がせめてケンコバなら、なんとかご希望の反応も示せるだろうし、スマイルのウーイェイよしたかならギリギリ顔も思い浮かぶ。しかし、笑福亭と言われた時点で、鶴瓶か笑瓶、あとは仁鶴、松鶴、ギリで鶴光が限界だ。
まぁ、とにかく……。「君のすべてに」は、この2点を除けば2008年夏の名曲ベスト3である。お聴きの際には耳を澄ませ、「♪んあ~」に全神経を集中させてほしい。気にならずにこの名曲を最後まで聴き通せる人はラッキーである。
2008年12月30日 |